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京都・亀岡のランチでおすすめ!地元野菜と亀岡牛&ジビエが魅力のイタリアン
【亀岡市】亀岡市の「食の恵み」をゆったり味わう[レストランバー アムール]
隣接するサンガスタジアムの完成で、熱気高まるJR亀岡駅。ロータリーのある南口から西へ3分ほど歩いたところに、「落ち着いた雰囲気の中で美味しい料理とドリンクで癒しを提供する」がコンセプトのイタリア料理店があります。
お昼はランチセットや亀岡牛を使ったコース、夜はアラカルトや亀岡の恵みをたっぷり取り入れたコース料理に合わせ、シェフ自らテイスティングし、料理とのペアリングを重視して選んだ100種類以上のワインを傾けながらゆったりと過ごすことができます。
理想のお店づくりを目指して歩むオーナーシェフ小林芳明さんにお話を伺いました。
飲食業にあこがれ続け、亀岡市の和食店「しん愛」で修業
南丹市で生まれ育ち、今は亀岡に暮らす小林さんは、高校生の頃からさまざまな飲食店でアルバイト。そこで自由な発想でレシピや店づくりができる飲食店の仕事に心惹かれたといいます。
「自分の手で何かを作りたい、という思いが根底にありました。中でも飲食店って、決められたマニュアルは何一つないでしょう?ハンバーグひとつ取ってもお店ごとの作り方があり、自分の思い描いたものをダイレクトに実現できる。全てを自分の裁量で決めていける自由さが、一番の魅力です」
大学はまったく畑違いの電子工学の分野に進んだものの「自分の店を持ちたい」という想いを捨てられず、卒業後は亀岡市の和食店「しん愛」へ。料理の基本をみっちりと学んだあと、独学で洋食やイタリア料理を覚えていった小林さんです。
人とのご縁の先にあった亀岡の野菜
1997年、念願かなって「レストランバー アムール」をオープン。
当初からお店を開くなら、友人も多くのびのびと腕が振るえそうな、地元・亀岡がいいと考えていたそうです。
最初から、亀岡の野菜や肉を使った料理を出したかったという小林さん。しかし、地元の生産者に知りあいもなく、まずは近くで働く人たちに向けたリーズナブルなランチを中心にして、地元の人々にお店を知ってもらうことから始めました。
転機となったのは、亀岡の農家の方が常連さんとして訪れるようになったことでした。「こんな野菜が欲しいと思っている」と相談したところ、その方の農園で育てている野菜を直接届けてくれることになったのです。
自分の畑にないものは、幅広い農家ネットワークを駆使して他の農家から仕入れてきてくれたそう。今では旬の野菜に合わせ、2~3か月ごとにランチやディナーメニューを変えているそうです。
その頃から、地元の人の少し特別な日の予約や女子会、湯の花温泉や保津川下りから足を伸ばして来店される観光客も増えていき、徐々にお店が活気づいたといいます。
「お客様の変化に合わせて、ランチやディナーの内容、食材のグレードを少しずつ変えていきました。落ち着いてゆっくり料理やワインを味わえるお店を目指していたので、嬉しい変化でしたね。料理は、今も引き続き試行錯誤の繰り返し。自分の理想を追いながらもお客様や時代に合ったお店にしていきたいと考えています」
亀岡牛の入ったハンバーグランチ
亀岡牛や丹波黒どり、地元のジビエを活用したメニュー
アムールへランチタイムに訪れたなら、ぜひ選んでみてほしいのが「亀岡牛の入ったハンバーグランチ」。亀岡牛と地元の玉ねぎに少しばかり豚肉を加えてジューシーさをアップさせ、ガツンとした肉々しさを感じるハンバーグです。
亀岡牛との出会いは10年ほど前。亀岡駅前商店組合を盛り上げるため、加盟店でさまざまな亀岡牛メニューを考案し、それぞれのお店で提供することになりました。
当時アムールがメニューに加えたのは牛カツ。これにリピーターがつき、今でもアラカルトに残る人気メニューに。その後ハンバーグやステーキもラインナップに加わりました。
また、5年ほど前からは京都府主催の「森のジビエフェア」に参加し、ジビエ料理にも手を広げています。
「ありがたいことに長くお店をやっていると、外からお声がけいただくことが増えていて。きっかけや刺激をもらって、新しいことに挑戦していけています」
こちらは開催年によってメニューが変わり、鹿肉・猪肉を使ったコース料理をふるまったこともあるそうです。
使用する鹿や猪は、もちろん亀岡の猟師さんが仕留めたもの。こちらも常連さんや仲間のシェフに猟師さんを紹介してもらうことができたそうです。
ことこと煮込んだ鹿肉のシチュー
2021年のメニューは「ことこと煮込んだ鹿肉のシチュー」。半日以上かけて煮込んだ鹿肉は臭みもなく、とってもやわらか。お肉自体はあっさりしていますが、濃いめのソースが大変ワインに合うので、ついついお箸もお酒も進みます。
ほかにも、鶏肉は「丹波黒どり」を使用。
亀岡に本社工場があるこちらは「地元の飲食店に丹波黒どりをもっと使ってほしい」と懇意にするシェフを通じて打診があり、それならばとメニューを増やしたのだとか。
亀岡の生産者や飲食店の方々ががっちりと肩を組んで、地元を盛り上げようという気迫が伝わります。
アムールから亀岡のおいしいものや魅力を発信していきたい
ぬくもりあるライトに深い色合いのしつらえ、ワインに限らずカクテル、日本酒などバラエティ豊かに取り揃えられたお酒の数々。
お店の空間で過ごす時間を大切にしていますが、最近は、テイクアウトや通販などにも力を入れています。お話を伺う間にも、大人数のテイクアウトの注文が入り「亀岡駅でのおもてなしならアムールへ」というフレーズがあるほど、地元からの信頼がうかがえます。
亀岡で多く育てられている京野菜・九条ネギで作るパスタソースやドレッシングはオンラインショップのほか、小林さん自らが売り込みをかけ[ファーマーズマーケット たわわ朝霧]やJR亀岡駅構内にある物産店[かめまるマート]で購入することができます。
「私にとって亀岡は安心できて、愛着のある土地です。できることならこのアムールから、亀岡のおいしいものや魅力をどんどん発信していけたらいいと思います」
オープンから今年で25年。培ってきた人の縁が次から次へと繋がり、円熟のときを迎える[アムール]で、贅沢なひとときを過ごしに行ってはいかがでしょうか。
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