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1人前食堂・Maiさんのフードトリップ〜森の京都編〜【洞の滝トレッキングツアー】

【南丹市】
1人前食堂・Maiさんのフードトリップ〜森の京都編〜【洞の滝トレッキングツアー】

美山町の秘境、洞の滝トレッキングツアーへ

山の恵みを受け、豊かな森と共に繁栄してきた「森の京都」。京都駅から車で約1時間半に位置する、南丹市美山町は、「日本の原風景」とも言われる、古き良き農村の暮らしが残る「美山かやぶきの里」が有名です。実は、美山町では自然の中でのアクティビティが楽しめるのをご存じでしょうか。

今回、人気YouTuberとして活躍する1人前食堂のMaiさんが、美山町の「洞の滝トレッキングツアー」を体験してきました。

植生豊かな美山町・洞地区

 

「美山かやぶきの里」から車で30分ほどのところの洞地区。この地区には滝が非常に多くみられ、シャクナゲ群生地や美山町有数の蛍の名所としても知られています。 また、弘法大師(空海)が洞地区に立ち寄った際、喉の渇いた弘法大師に地元住民がお茶をお渡ししたお礼に、当時困りごとだった「田んぼのヒル」を無くしてくれたという逸話が残っている地域でもあります。 今回Maiさんは「洞の滝トレッキングツアー」(主催:一般社団法人南丹市美山観光まちづくり協会)に申し込み、美山町の森を散策しました。


動物の痕跡を辿りながら山へ

 

ガイドとして洞の滝までご案内いただくのは、下田敏晴さんです。下田さんはこの地で生まれ育ち、地元の名所となるスポットをつくりたいと、数十年前から洞の滝に向かう遊歩道を整備してきました。80代になられた今も、現役のガイドとして活躍しています。


「洞地区には、シャクナゲの群生地で知られる『聖ケ谷の滝』や落差65mある『音谷の滝』をはじめ、小さい滝を含めると約50あります。間近にご覧いただける場所までご案内しますね」と下田さん。 

1日の流れをご案内いただいた後、早速山へ入ります。 

 子どもの頃から山が遊び場で、今も松茸の収穫やシカ・イノシシの狩猟のためよく山に入るという下田さん。道端にある木や花の名前を次々に口にしながら、歩き進めます。道にはクマやイノシシの糞が落ちているので、足元をよく見て歩くようにとも。

洞の滝トレッキングツアーの様子

「これはシカの糞でしょうか?丸っこくて、コロコロしていますね。人間が歩くところまで、動物が降りてきているなんて驚きです」(Maiさん) クマが木の皮を剥いて中の蜜を吸った跡。イノシシが斜面を登った跡。「じっくり見ると、動物たちの痕跡が山のあちこちにあることがわかる」と下田さんは続けます。

洞の滝トレッキングツアーの様子(散策しながら、植物や動物の生態について教えてくれる下田さん)


シャクナゲの群生地「聖ケ谷の滝」

 

20分ほど歩くと、一つ目の目的地である「聖ケ谷の滝」に到着です。

聖ケ谷の滝

「5月頃になると、滝のまわりにシャクナゲの花が咲きます」と下田さん。Maiさんが訪れたのは11月末ごろのため、残念ながらその様子を見ることはできませんでしたが、見ごろになるとピンク色の可愛らしい花が咲き誇り、大勢の人が訪れるそうです。

洞の滝トレッキングツアーの様子

少し歩き進めると、下田さんが立ち止まって、「これなんの匂いだと思います?」と問いかけました。

洞の滝トレッキングツアーの様子

「う〜ん、なんだろ?あ!ハッカの匂い!!」(Maiさん)

 「ハッカや湿布、あとは病院と答える人が多いですね。でもこれは山桜の木の皮なんですよ。桜のフレーバーってありますが、木の皮からは桜の匂いがしないんです。不思議ですよね」と下田さん。「人によって匂いの感じ方もそれぞれですね」とMaiさんも会話を楽しみながらさらに山の奥へ入っていきます。

洞の滝トレッキングツアーの様子(手すりや橋は、下田さんを中心に地域のみなさんが手作りしたもの)

洞の滝トレッキングツアーの様子(遊歩道も地域一丸となって、少しずつ伸ばしてきました)


落差65mの名瀑「音谷の滝」

 

 

「聖ケ谷の滝」から歩き進めることさらに30分。ドドドッと大きな音が聞こえてきました。トレッキングツアーの目的地である、高さ65mから流れ落ちる「音谷の滝」です。

音谷の滝(「音谷の滝」付近には、自生の栃の木が生い茂っています)

「『音谷の滝』は3ヶ所から眺めることができます。ここは、横から全貌を見られるスポットです。水が落ちる滝つぼまで行きましょう」と下田さんに誘われ、細い道を慎重に登っていきます。 「わ〜!すごい!圧巻ですね。水しぶきがかかるほど滝の近いです」(Maiさん)

音谷の滝を眺める1人前食堂Maiさん

美しい滝の流れに見とれていると、「実は、流れ落ちる滝の真上から見られるスポットもあるんです」と下田さん。さらに上へと登ります。


「一つの滝を3ヶ所から見られるなんてすごい贅沢。角度によって滝の姿も音も変わって面白いです。頑張って歩いてよかった」(Maiさん) 滝を楽しんだところで、そろそろランチの時間です。いただくのは美山町の「料理旅館 きぐすりや」のお弁当。

[料理旅館 きぐすりや]のお弁当※通常のツアーは「厨房ゆるり」のお弁当になります。Maiさんは前日「料理旅館 きぐすりや」に宿泊したため、旅館のお弁当を頂きました。

[料理旅館 きぐすりや]のお弁当を食べる1人前食堂Maiさん

「滝を間近に見ながら、美味しいお弁当を食べられるなんて贅沢です。こんな機会はなかなかないですよね」(Maiさん) 

お弁当をいただき、しっかり体を休めた後は下山。下田さんとの話も盛り上がり、あっという間に麓まで辿り着きました。

音谷の滝を眺める下田さんと1人前食堂Maiさん(下田さんの案内によって、さまざまな位置から「音谷の滝」を眺めることができました!)



四季折々の遊びを楽しむ「森」の暮らしを実感

 「山菜取りに行ったことがあるくらいで、普段山に登ることはあまりありません。落差65mの音谷の滝は圧巻で、登りきった時は達成感がありました」(Maiさん)

「ガイドしてくださった下田さんは、夏は川遊び、冬はキノコ狩りなど季節ごとの森の楽しみ方をご存じで、都市部で暮らす私との生活の違いを感じました。また、洞地区の滝を多くの人が見られるようにと、数十年に渡って山に道を作り、道案内の看板を付け、ガイドも養成されてきました。その驚きの行動力に勇気をもらいました」(Maiさん)

ガイドさんに道や森の暮らしをご案内いただきながら、秘境の滝を目指すツアー。遊歩道が整備されているので、初心者にもおすすめです。


※「洞の滝トレッキングツアー」の実施期間は4月~11月(※水曜日をのぞく)

メイン
<旅した人> 1人前食堂 Mai 1995年生まれの料理愛好家。子どもの頃から大の料理好き。2019年6月から「心ときめく食材とレシピに出会う日々」をテーマに、「1人前食堂」と名づけたYouTubeチャンネルを開始。自分のためにつくった料理を美味しそうに食べる動画が注目を集める。料理工程が丁寧でわかりやすく、独特の映像のセンスや、思わず聞き入ってしまうナレーションが人気。スパイスやハーブ、発酵食品など、食材や調味料に詳しく、さまざまなレシピの提案を行っている。チャンネル登録者数80万人。大阪出身。大学時代を京都で過ごし、現在は東京在住。

紹介情報

  • 洞の滝トレッキングツアー
    TEL 0771-75-90300771-75-9030
    ウェブサイト

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