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【海の京都エール便】海の京都は豊穣の地 別名「酒の京都」

【伊根町/京丹後市/与謝野町/宮津市】
【海の京都エール便】海の京都は豊穣の地 別名「酒の京都」

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こんにちは、食らし旅編集部です。
海の京都エリアの旬の食材をお届けする「海の京都エール便」シリーズ、第5弾のおいしいカテゴリーは「お酒」!

13の日本酒の酒蔵や、日本三景「天橋立」でのワイン醸造、与謝野町で栽培されたホップを使用したクラフトビールなど、多様なお酒を味わうことができる海の京都。

今回は、「日本一海から近い酒蔵 向井酒造」さんと「海の京都の名物酒屋 松栄屋」さんを特集。インターネット販売している5つの醸造所も紹介します!

日本一海から近い酒蔵発!『伊根を味わい尽くす食のセット』

コロナ禍の今、地域をまるっと味わえるセットを生み出されたのは、舟屋が並ぶ風景で有名な伊根町にある向井酒造さん。
取材当日は、杜氏の向井 久仁子さんが出迎えてくれました。


向井酒造さんは、1754年、江戸中期より続く非常に歴史の古い酒蔵です。
「京の春」「竹の露」「伊根町 夏の思い出」「伊根満開」など、8つの銘柄のお酒を日本だけでなく、世界にも出されています。

久仁子さんは、東京農業大学の醸造科学科を卒業された後、実家の向井酒造に戻られて、平成11年に杜氏に。
『品質本位』をモットーに、素朴で飲み飽きのこない酒造りを目指して酒造りに取り組まれております。

『水と米』しか原材料として使えない中で、如何にして日本酒の幅を出すかを意識していると語ってくれた久仁子杜氏。
8銘柄ある向井酒造のお酒も、それぞれが違う味わいとなり、幅広い味を楽しめるよう、酒造りに取り組まれておられます。

酒造りを始めた当初は、『時代に合わせた酒造り』を意識されていた時期もあったそうですが、28歳の時に『自分が好きな酒を作ろう』と決め、そこからは、久仁子さんが好きな『素朴な酒』を意識するようになったとのこと。

例えば、今年販売を開始されたこちらの「ひとやすみ」は、上世屋という伊根から近い、山間地域の農家さんが無農薬栽培されたコシヒカリのみを使用。ナチュラルワインのように、体にスッと染み入ってくるような飲み口に仕上げておられるとのこと。

そんな向井酒造さんが、伊根の漁師さんや加工事業者さんと一緒に立ち上げられたのが地域のECサイト「伊根の酒とうみゃーもん」です。

『うみゃー』は、『美味しい』を意味する丹後の方言。
このECサイトは、新型コロナウイルスの影響で、「伊根に帰りたくても帰って来られない人に、伊根の美味しいものを届けたい」という思いを持った伊根の有志の方々が立ち上げました。
向井酒造さんのお酒だけでなく、伊根のへしこ(鯖のぬか漬け)や、缶詰などの美味しい食も一緒に届く、なんとも嬉しいセットです。


(セットの一例 webサイトより転載)

セットの『食』は、『季節に合わせて旬のものを組み合わせていきますよ!』と教えてくれた久仁子杜氏。

四季によって美味しいものが異なってくるのも『海の京都』エリアの特徴のひとつ。離れていても、伊根のうみゃーもんで、季節を感じてみてはいかがでしょうか。

オトリヨセはコチラ↓↓
伊根の酒とうみゃーもん  https://mukaisake.official.ec/items/29048990

丹後の『名物酒屋』がおくる、丹後のお酒とお酒にまつわるエピソード

続いてご紹介のお店は、京丹後市網野町にある酒屋『松栄屋』さん。


(写真左が橋本 幸憲さん、右が奥様の直子さん)

創業85年。歴史ある酒屋さんの3代目 橋本 幸憲さんは、家具職人を経て、実家の松栄屋を引き継がれました。

「職人をしていた経験が今に生きている」と教えてくれた橋本さん。
当初は、問屋を通してお酒の仕入れを行なっていたそうですが、それではお酒が届くだけで、お酒の情報が全く入って来ないことに疑問を感じるように。
「せっかくなら、酒屋でおもしろいことをしたい」との思いから、大手のお酒の取り扱いをやめ、酒蔵を直接訪問して地元ならではの関係性を作り、蔵元直送の仕入れに変更されました。

酒屋さんとの関係性も深くなり、5〜6年前から、さらに面白いことをしていこうと、『松栄屋オリジナル』の酒造りも開始。

こちらの龍宮浪漫譚シリーズは、丹後の各酒蔵から仕入れたお酒を、なんと半年もの間、「海底に沈める」という海の京都ならではの方法で熟成された日本酒です。
酒蔵に加え、地元の漁師さんともタッグを組んで生まれた、こちらのお酒。地域の様々な方との繋がりがある酒屋さんならではの一本です。


他にも、こちらの「米人」は、昭和15年まで行われていた「米酒交換」制度を全国で初めて復活させた「京都丹後型 酒米ファンド」で造られたお酒。
地域の米農家さんより、「出資金」ならぬ、「出資米」の提供を受け、代わりに出来上がったお酒をお返しするという、米と酒の交換ファンドの取り組みです。

橋本さんは、「職人=蔵人が造ったお酒の「想い」やストーリーをお客さんに伝えないと、酒屋としての存在意義がないと思います」と語ってくれました。


(店内にはその時期の美味しい地酒が並んでいます)

取材の最後に、「最大限のお酒の知識をもってお答えします!」と教えてくださった橋本さん。実は編集部も普段から松栄屋さんにお世話になっており、いつもお店に行く度に、橋本さんとの楽しい雑談がつい弾んでしまうのです。

こんなに「行って楽しい」「会話が醍醐味」な酒屋さんが丹後にあって幸せ。

松栄屋ECサイトから橋本さんオススメのお酒とともに、お酒にまつわるストーリーも一緒に味わってみてください。

オトリヨセはコチラ↓↓
松栄屋 https://www.matsusakaya.com/


他にもまだまだある酒蔵こだわりの日本酒や、日本三景の袂で醸造される天橋立ワインなど、インターネットで探せるとっておきの酒処を5つご紹介!

【竹野酒造】 京丹後市弥栄町

代表銘柄の「亀の尾蔵舞」をはじめ、8種類程のお酒を醸造。毎年新しいチャレンジ行い、少しずつ変化を加えて酒造りに取り組んでおられるとのこと。同じお酒を毎年リピートし、少しずつ変化する味わいを楽しむのもおすすめです!

<酒蔵さんからの一言>
お酒を器に注いで、5分、10分と時間をかけて変化していく味わいを楽しんでみてください。

オトリヨセはコチラ↓↓
竹野酒造 https://yasakaturu.co.jp/

【熊野酒造】 京丹後市久美浜町

「久美の浦 純米吟醸」など、10種程度の通年銘柄と、季節限定銘柄を5種程展開されておられます。比較的優しい味のお酒が多く、穏やかな味わいのお酒を楽しむことができます。

<酒蔵さんからの一言>
定番商品から季節限定商品などあらゆる商品をご紹介いたしております。
ぜひお気に入りの一本を見つけていただければと思います。

オトリヨセはコチラ↓↓
熊野酒造 http://www.kuminoura.com/

【与謝娘酒造】 与謝野町与謝

大江山から注ぐ柔らかな軟水や、与謝野町産の山田錦など、蔵から半径2km以内の原料を使ったお酒造りがこだわり。日本酒に加えリキュールも醸造されており、その種類は30種程。代表銘柄の、「ヨサムスメ 純米大吟醸 五百万石」は、穏やかで澄んだ香りと、後口がキリッときれのよい純米大吟醸です。

<酒蔵さんからの一言>
与謝娘酒造の近くにお越しの際は、ぜひ蔵へお立ち寄りください。

オトリヨセはコチラ↓↓
与謝娘酒造 http://yosamusume.com/

【ハクレイ酒造】 宮津市由良

由良ヶ岳中腹から湧き出る超軟水と地元のお米、そして杜氏の腕の相乗効果で、代表銘柄の「酒呑童子」をはじめとする、やわらかな口当たりかつ翌日に残りにくいお酒を醸されています。

<酒蔵さんからの一言>
温故創新という理念のもと、これからも伝統と革新(革進)を重んじ、皆様に感動して頂けるお酒を醸し続けていきます。

オトリヨセはコチラ↓↓
ハクレイ酒造 https://www.hakurei.co.jp/

【天橋立ワイン】 宮津市国分

天橋立の絶景を臨むワイナリーの周辺、約4haの畑で土作りからこだわってブドウを栽培し、「こだま樽熟成(白・辛口)」など、20種類程の銘柄を醸造。同じ風土に育まれた魚や野菜とも相性抜群です。

<天橋立ワインさんからの一言>
丹後の自然から生まれた優しい味のワインをぜひお楽しみください!

オトリヨセはコチラ↓↓
天橋立ワイン http://www.amanohashidate.org/wein/

 以上!
海の京都エール便『お酒編』でした!
次回、エール便第6弾では、「お米」を特集します!
また新たな食の魅力との出会いをお楽しみに!

*発送品目などは変更となる場合があります。ご注文前にそれぞれのウェブサイトより詳細をご確認ください。

記事 関 奈央弥/ 写真 関 奈央弥

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