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おもてなしのプロフェッショナルが創る
和と洋のいいとこどりをした快適な宿

【長岡京市】
おもてなしのプロフェッショナルが創る
和と洋のいいとこどりをした快適な宿

リピーター続出の上質なサービスが評判の宿。京都丹波牛のレストランも併設

京都を訪れるとき、覚えておいて損はない宿があります。その名も「京都ゲストイン長岡京」。良質な筍が採れることで知られる長岡京ののどかな街並みにあり、竹をテーマとした一戸建てに部屋はゆったり4部屋。しっとり高級感の漂う和のしつらえと、ホテルのような便利さを兼ね備えていて、リピーター続出の宿です。2021年春には1階部分には京都丹波牛の「いづつ家」が入ることが決まっており、さらに充実したステイが楽しめそうです。
京都の中心部にも宿は星の数ほどあるにもかかわらず、何度も利用される人が多いのはなぜなのでしょうか。その魅力を探るべく、女将・小泉園栄さんにお話を伺ってきました。

京都を旅するときどんな基準で宿を選びますか。アクセスの良さ、部屋のタイプ、温泉の有無、それともクチコミの高さでしょうか。「良い旅だった!」とその旅行の良し悪しを決める最重要ポイントは宿選びにあるといっても過言ではありません。一度泊まればまた次も帰ってきたくなる宿。お値段以上の快適さと、さりげなくおもてなしが詰め込まれている隠れ宿が、京都・長岡京ののどかな町にありました。

「京都ゲストイン長岡京」が竹の里・長岡京に誕生した理由

女将・小泉園栄さんが生まれ育ったのは、長岡京。22歳までこの地で暮らし、その後小泉さんは世界へと飛び立ちました。アメリカの大学に留学し、キャビンアテンダントとして働き、その後は旅行会社やホテルスタッフ、ブライダルなどの仕事に就き、多くの時間を海外で過ごしました。現在ともに宿を営むご主人と出会われたのは、赴任先のハワイでのこと。ご主人はハワイ生まれハワイ育ちで、海外・日本国内ともに数々のホテルで働いていた経験があり、宿を経営するにあたって、学ぶことも数多いと小泉さんは言います。ゲストが喜ぶ細やかなサービスを知り尽くしているからです。

ご主人が定年退職を迎え、自分たちが得意なことをやろうと決めたときに、真っ先に思いついたのは宿の経営。ふたりでサービスできるちょうどいい4部屋で、これまでの海外経験やサービス業で培ってきたノウハウを宿に込めたのが「京都ゲストイン長岡京」です。

長い海外生活でたどり着いた「快適さ」とは

海外生活が長かった小泉さん夫妻が宿のインテリアに「竹」を取り入れようと思ったのは、和の要素がいかに心を落ち着かせるかを知っていたからでした。竹は長岡京で生まれ育った小泉さんにとって、とても身近で馴染みのある素材でした。そして海外生活から戻ってこられたときに、和を象徴するとても魅力的な素材に見えたのだそうです。
「若竹」「黒竹」「亀甲竹」など竹の名前が付けられた和洋室にはほっこりと落ちつく掘りごたつを備え、共有部分には茶室や岩風呂、築100年を超す蔵を移築し、隠れ家のようなバーを作りました。
客室は一度入ってしまうと心地のよい空間として完結していて、おこもりしたくなるほどの快適さです。


宿を作るにあたっていちばん大切にしたテーマは和洋折衷です。和のしつらえでゲストの心を和ませ、洋の快適さをふんだんに取り入れました。広々としたベッドにゆったり優雅に過ごせる独立した洗面台、各部屋にはトイレとシャワーを備えています。電子レンジや食器を備えたシンプルなキッチンも完備し、過ごしやすいと評判です。

泊まる人の安全を第一に、耐震性と静けさには徹底的にこだわり、道路に面した部屋には二重窓を採用。共有部分には2階建てにもかかわらず、エレベーターを設置し、荷物の持ち運びもらくらくです。部屋の近くに洗濯機と乾燥機を備え、まるで暮らすように過ごせます。共有部分、部屋ともに広々としていて密になりにくく、感染症対策も徹底しています。

まだ知名度がなかった2016年のオープン当初には、京都市内に宿の空きがないから、という理由で泊まる人がほとんどだったと言いますが、今ではリピーターをつかんで離さない宿となりました。

ビジネス利用の方も多く、なかには1か月単位で滞在される人も多いのだそう。部屋は全部で4室。4名まで利用できる和洋室が3室と、2名まで利用できるリゾート風の洋室、別棟には女性専用のシングルルームがあります。料金は1泊6000円~(2名で宿泊した場合の1名料金)。繁忙期で7000円とビジネスホテル並みの料金にもかかわらず、和洋折衷の上質な空間とお値段以上の広さ、施設の充実さに驚きです。

2021年春に宿の1階に開店する京都丹波牛の「いづつ家」

創業65年、京都・丹波牛を味わえる精肉店・いづつ家が宿の1階部分にレストランをオープンします。いづつ家がこれまで肉に携わる中で培ってきたノウハウを長岡京で展開し、地域もホテルも活性化していければと考え、多くの人が利用しやすい価格帯での料理を提供する予定。

ランチは本格的な精肉店のハンバーグやコロッケを、ディナーには、いづつ家自慢のステーキが味わえます。料理には、乙訓名産の筍を素材に使うことも考えています。乙訓地方の筍は、土壌が粘土質のためしっかりと水分が蓄えられて柔らかく、みずみずしく食感が良いことでも有名です。世界各国のおいしいものを知る、オーナー夫妻も絶賛の店。本当においしいと思っているものを味わっていただける場所を長岡京に作ることができて、私たち自身も心から楽しみにしています、と話されていました。

アットホームな接客ときめ細やかなもてなしが嬉しい宿

「京都ゲストイン長岡京」では小さな宿ならではのアットホームなサービスが受けられます。さすがは接客のプロ。杓子定規の接客ではなく、生きた言葉で訪れる人に寄り添った接客をしたいと小泉さんは話します。

訪れた人に長岡京の見どころを紹介したり、蔵バーで静かなひとときを提供したり、朝食には炊き立ての地元米でおむすびを作って部屋に届けたりと、きめ細やかなもてなしが光ります。地元を熟知する小泉さんいわく、この乙訓エリアで採れた米は香り高く、甘みが違うそう。また、チェックイン時に味わえる筍のグラッセがのったサブレは小泉さんのお姉さまが作られているそうで、地産地消や地元の人との繋がりを大切にしてきた宿ならではの、地元の魅力に触れられます。

季節ごとに見どころがある長岡京

長岡京はじつに花の名所が多いエリアです。春は長岡天満宮のつつじ、初夏は柳谷観音のあじさい、秋は光明寺の紅葉と各季節に訪れたい場所があります。阪急京都線西山天王山駅から徒歩5分で駐車場も完備し、京都市内や大阪へのアクセスも良好です。

接客のプロによる、快適さにこだわった静かな宿で体を休め、京都の四季の美しさを楽しむにはうってつけの宿。小泉さんに伺えば、ほかにも素晴らしい場所をたくさん教えてくださることでしょう。京都を旅する際には、もしくは大切なお客様を京都に迎える際には、ぜひ宿泊してみてくださいね。

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