【京都・亀岡】鶏のおいしさに、あらためて出会える場所-「丹波山本亀岡本店」 – 食らし旅(くらしたび)| もうひとつの京都の食らしを感じよう
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【京都・亀岡】鶏のおいしさに、あらためて出会える場所-「丹波山本亀岡本店」

亀岡市
【京都・亀岡】鶏のおいしさに、あらためて出会える場所-「丹波山本亀岡本店」

鶏と向き合って90年、おいしさをまっすぐ届けるために

屋根の上にずらりと並ぶ、赤い鶏のモチーフ。思わず足を止めて見上げたくなる建物が、2024年7月に京都・亀岡でオープンした「丹波山本亀岡本店」です。運営するのは、京都で90年以上にわたり養鶏産業に携わってきた株式会社ヤマモト。雛の育成から飼育、加工、流通までを一貫して行う“トータル養鶏”を強みとし、長年にわたり京都の食を支えてきました。この亀岡本店は、これまで主に事業者向けに展開してきた取り組みを、一般の方へ直接伝える初めての情報発信拠点。「鶏のおいしさを、もっとまっすぐに伝えたい」—そんな想いから生まれたこの場所には、レストラン、ショップ、ギャラリーが併設され、「食べる、知る、持ち帰る」を通して、鶏の魅力を体験できる工夫が随所にちりばめられています。なぜ、丹波山本が手がける鶏は特別なのか。その背景と味わいを確かめに、丹波山本亀岡本店「鶏と亀」を訪ねました。

「もっとおいしい鶏を」—その声から生まれた「丹波黒どり・赤どり」

一般的な若鶏(ブロイラー)とは育て方そのものが異なる、丹波山本が育てる「丹波黒どり」と「丹波赤どり」。若鶏が45〜50日ほどで出荷されるのに対し、丹波赤どりは約60~65日、丹波黒どりは約90〜100日。時間をかけて、ゆっくりと成長させています。飼育面積も若鶏の2倍。ストレスの少ない環境で、一羽一羽に向き合いながら、丁寧に育てています。そうした手間を惜しまない飼育が、きめ細かな肉質と、噛むほどに広がる旨みにつながるのです。

丹波赤どりは、「焼く・煮る・揚げる」といった幅広い調理に対応できる万能さ。一方の丹波黒どりは、脂の甘みと深いコクが際立ち、素材そのものの美味しさをじっくり味わう料理に向いています。

「大量生産ではなく、美味しく食べてもらうために育てる」
その姿勢こそが、丹波山本の鶏づくりの根底にあります。

鶏を味わうために訪れたい、レストラン「鶏と亀」

レストラン「鶏と亀」の看板メニューは、「地鶏丹波黒どりと彩り野菜のグリル」。柔らかく、食べ応えも十分。噛むほどに、鶏本来の旨みが広がります。セットで付いてくる丹波黒どりの鶏ガラを使った「鶏スープ」も絶品です。

腕を振るうのは、フランス・パリでの修業経験を持ち、数々のレストランで活躍してきた料理長・千歳信也さん。これまで京都市内でもレストランの立ち上げに携わり、以前から丹波黒どりを使ってきたといいます。

「大切なのは、鶏の味をどう生かすか。丹波黒どりは若鶏とはまったく性質が異なる鶏です。優しく、ゆっくりと火を通す低温調理こそが、胸肉のおいしさを最大限に引き出すポイントです。」

胸肉は60度以下の温度で、150分かけてじっくり調理。手間はかかりますが、やわらかさと適度な歯ごたえ、そして深い旨みを引き出すために欠かせない工程です。

毎日の食卓につながる、鶏の総合ショップ

レストランに併設するショップには、丹波黒どり・丹波赤どりの精肉や加工品をはじめ、丹波米など地元・亀岡の食材が並びます。一般の量販店では手に入らない商品も多く、ここでしか購入できない限定品も充実。

惣菜はすべて店内手づくり。家庭でも手軽に本格的な鶏すきを再現できる鶏すきのたれなど、家庭での鶏料理の幅を広げる商品も展開されており、「亀岡の鶏文化をご自宅でも楽しんでいただきたい」という想いが、売り場の随所に感じられます。

有精卵と米粉を使ったグルテンフリーのスイーツ「京都ファーブルトン」も人気の逸品。体にやさしく、素材の良さがまっすぐに伝わる味わいです。

知ることで、味わいが深まる。2階のギャラリー空間

2階には、「なぜこの鶏は美味しいのか」「どのような想いで育てられてきたのか」。
そんな問いに触れられる、丹波山本の90年の歩みと鶏文化を紹介するギャラリーが設けられています。その背景に触れることで、食の体験はより豊かなものに。

今後は、地域と連携したワークショップの開催なども予定。「丹波山本亀岡本店」を拠点に、亀岡の魅力を“オール亀岡ブランド”として発信していく考えです。

鶏の文化を、これからの食卓へ

これまで生産・加工・販売を事業者向けに展開してきた株式会社ヤマモトにとって、一般の方に直接その想いを届ける取り組みは、新たな挑戦。

「まずは地元の方に、気軽に足を運んでいただけたら」と食品事業部の近藤博之さんが話してくれました。

2024年11月からは、金曜日、土曜日限定、完全予約制でのディナー営業もスタート。昼とはまた違う表情で、鶏の魅力をじっくり味わえる時間が広がります。今後はディナーメニューの充実や新商品の開発、さらには国内外への展開も視野に入れているといいます。

長い時間をかけて育てられた鶏が、料理になり、語られ、食卓へとつながっていく。

京都・亀岡で育まれてきた鶏の文化を、「食べて、知って、持ち帰る。」
丹波山本亀岡本店は、食事や買い物を通して、地鶏の魅力を自然と感じることができる場所でした。

◉京都・亀岡「丹波山本亀岡本店」
〒621-0013 京都府亀岡市大井町並河6丁目53番地
営業時間:11時〜18時(土日祝は10時 より)

[CAFE & RESTAURANT 鶏と亀]
ランチ/11時〜14時30分LO(土日祝は10時 より)
ディナー/金・土限定(予約制)
定休日:水曜日
※駐車場あり
[公式HP]https://tambayamamoto.jp/

紹介情報

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