【京都・長岡京】「京・洛西 ぶへい」炭火と素焼きの焙烙が生む、“ここでしか味わえない” 名物「宝楽焼」
長岡京市
「日本で唯一」絶品の鶏料理
歴史ある寺社や豊かな自然に囲まれた京都・長岡京。その国道沿いに店を構える京料理屋「京・洛西 ぶへい」では、主人いわく「日本で唯一」という、炭火と素焼きの焙烙(ほうろく)で焼き上げる鶏料理「宝楽焼(ほうらくやき)」が名物。落ち着いた和モダンの店内で味わえる料理は、香ばしさの中にやさしさが広がる、まさに“ここでしか味わえない”逸品です。長年愛され続ける理由と、受け継がれるそのこだわりを尋ねました。

鶏料理から始まった“ぶへい”の味
「ぶへい」は、もともと鶏の精肉店から始まり、1977年に京都・大原野で飲食店を開業。すき焼き、水炊き、そして宝楽焼の三本柱で地元に根付いていき、長岡京に移転した今も、創業当時からの味と心を大切に受け継いでいます。


宝楽焼に使う炭は、先代が全国津々浦々を巡って探し出したもの。備長炭では火が強すぎ、一般的な炭では弱すぎる―。火力や香りの出方を何年もかけて見極め、ようやく理想の炭にたどり着いたといいます。その見えない工夫の積み重ねが、“ぶへいの味”を支えています。

信楽焼の焙烙と丹波黒地鶏
そんなこだわりの炭と合わせて使う焙烙(素焼きの土鍋の一種)は信楽焼の窯元で一枚ずつ素焼きされたもの。なんと、この焙烙は一度の調理で使い切り。お客さまごとに新しいものが用意され、希望すれば持ち帰ることもできます。自宅で使えば、鶏の脂が染みた器が野菜の旨味を引き立ててくれるそうです。

主役の「丹波黒地鶏」は、脂の旨味が濃く、しっかりとしたコクが特徴。素焼きの焙烙でじっくり焼き上げることで、皮は香ばしく、身はしっとり。噛むほどに旨味が広がります。

焼くうちに鶏の脂が焙烙に染み込み、少しずつ味わいが変化していくのも楽しみのひとつ。その日の朝に採れた長岡京産の野菜を中心に、茄子や春には菜の花など季節の食材が彩りを添えます。

一組ずつ丁寧に焼き上げ
宝楽焼は、若女将や仲居さんが各席で焼き上げてくれます。炭火の香りを間近に感じながら、焼き上がりを待つ時間も楽しいひとときです。
「おいしく焼けるように、その気持ちで一枚一枚焼いています」と若女将。


その理由を主人の田中邦彰(たなか・くにあき)さんに尋ねると、「修業時代に教わった『丁寧につくられた料理こそ、いちばんのごちそう』という言葉を今も大切にしているから」とのこと。
料理だけでなく、過ごす時間までも大切にするその心配りが、店の雰囲気にやさしく漂っています。


居心地の良さと細やかな心配り
店内は全室個室で、最大40名まで対応可能。スロープが設けられ、車いすの方も安心して利用できます。
また、駐車場は事前連絡で入口近くを確保してもらえるなど、細やかな配慮が行き届いています。
「毎週、徹底して清掃しています」という言葉どおり、炭火を扱うお店とは思えないほど清潔で、居心地の良さが感じられる空間です。

地元への感謝を胸に
「長岡京で店を開くとき、地域の皆さんに本当に支えていただきました。今はその恩返しをしているところです」と田中さん。
周囲の環境にこだわり、ケーキ屋さんやお花屋さんが近くにある場所を選んだのも、お客さまに心地よい時間を過ごしてもらうためだそうです。(※サプライズ演出もお手のもの!?)

「京・洛西 ぶへい」の宝楽焼は、炭の香りと焙烙のぬくもりが重なり合う、どこか懐かしい味わい。肩肘張らずに、丹念に焼き上げられた鶏と地元野菜をゆっくりと堪能できます。
炭火の香ばしさとともに味わうひととき—。
そんな“ここでしか味わえない”一皿を求めて、一度訪れてみてはいかがでしょうか。


◉京・洛西 ぶへい
〒617-0813 京都府長岡京市井ノ内小西48−1
[電話予約]050-5486-9671
[営業時間]月・木~日:ランチ 11:30~14:00(L.O.14:00)
月・水~日:ディナー 17:30~22:00(L.O.20:00)
[定休日]火曜日
※毎週水曜日のお昼は建物メンテナンスの為、お休みです
[公式HP]https://buhei.gorp.jp/

