八幡の新鮮野菜をたっぷり織り込んだフレンチ[RESTAURANT Hatanaka]
八幡市![八幡の新鮮野菜をたっぷり織り込んだフレンチ[RESTAURANT Hatanaka]](https://kurashitabi.kyoto/wp-content/uploads/2025/04/16_hatanaka_01.jpg)
フレンチの技と地元素材が掛け合わさり生まれるひと皿
京都府南部に広がり、大阪府との県境に接する八幡市。JR松井山手駅からバスで約15分、京阪樟葉駅からはバスで約20分の距離に[RESTAURANT Hatanaka]はあります。地元の農家と密にコミュニケーションを取りながら、直接仕入れた野菜を使ったフレンチを提供する店主の畠中さんに、八幡の農産物の魅力や料理にかける思いをお聞きしました。

肥沃な土で野菜作りが盛んな八幡
平安時代に創建した石清水八幡宮が有名な八幡市は、宇治川と桂川、木津川の3つの大きな川が合流する稀な地形。肥沃な土に恵まれ、古くから野菜作りが盛んに行われてきました。[RESTAURANT Hatanaka]が立つ美濃山の裏には現在も広大な田園が広がり、さまざまな野菜や果物、米が栽培されています。
「この辺の土壌や地下水にはミネラルが多く含まれ、栄養分が豊富だと言われています。そのため味が濃く旨みの強い美味しい野菜が育つんじゃないかな。美濃山はタケノコの産地でもあるので、旬の時期になったらよく料理に使っていますよ」と畠中さん。近隣の農家さんから仕入れた新鮮な野菜が、フレンチの一皿一皿に色を添えます。

縁のあった土地で、夫婦で開業
料理人歴20年以上の畠中さんが大阪のフレンチレストランで修業を積み、独立して2014年に開いたのが[RESTAURANT Hatanaka]。店から西に10分歩けばたどり着く八幡市に隣接する枚方市が地元の畠中さんは、母親が八幡出身でこの土地にゆかりがあり、「いいところだな」と直感し開店の地としてここを選んだそう。店内は畠中さんが杉の木で自作したカウンターや手作りのドライフラワーの飾りなどが置かれ、自然のものが活かされた温かみのある空間に感じられます。
「お客さんは地元の方だけでなく宇治や伏見、大阪は枚方や門真などからも来ていただいています。年代も幅広いですね。半個室もあるので、ご家族でお祝いの食事に利用していただくこともありますよ。」



昼もコースで名物料理に舌鼓
料理はランチもディナーもすべてコースで用意。キッシュと牛肉赤ワイン煮込みは創業当初から人気のメニュー。ランチはA〜Dの4種類コースがあり、1番リーズナブルな3,410円のAコースでもスープ、前菜の盛り合わせ、メインディッシュ、デザートが付き、本格的なフレンチを楽しめます。
「店の名物であるキッシュはグラタン風のクリーミーな生地が特徴です。厚みがあるのでオーブンでしっかり焼いていますが、やわらかい食感になるよう工夫しています。」キッシュと前菜がのった器は、畠中さんが天然の桐や杉の木を切り表面を焼きつけて作ったものだとか。たっぷりの卵を感じるトロトロとした柔らかい生地に、ベーコンの旨味と玉ねぎの甘みが絶妙に調和したキッシュは美味。もう一つの名物・牛肉赤ワイン煮込みは、クミンやコリアンダーなどのスパイスと赤ワインの酸味に引き立てられ肉の旨みが口の中で溢れます。




これからも地元農家との縁を大切に
[RESTAURANT Hatanaka]の料理に欠かせない野菜は、地元の農家や畠中さんのご実家で丹精込めて育てたもの。店を開いてから少しずつ農家との輪が広がっていったそうです。
「お店に食べに来てくれたお客さんが実は近所の農家さんで、野菜を仕入れさせてもらうようになったこともあります。以前からお付き合いがあった[上杉農園]さんが知り合いの農家さんを紹介してくれたり、地元に同世代の農家さんも多かったりで、自然と縁が繋がっていく感じですね。『これ採れたから食べてみて』『この野菜どうや』って店に足を運んでくれる方も多くて、八幡の人情の厚さに励まされています。」



畠中さんはこれからも地元で愛されるお店を目指し、農家さんへの恩返しの想いも込めながら、八幡の野菜の魅力を伝えるフレンチを作り続けていきます。
📍店舗情報
RESTAURANT Hatanaka
れすとらん はたなか
075-982-5155
京都府八幡市美濃山宮道25-42
11:30〜13:30(最終入店)
18:00〜20:00(最終入店)
日曜、第1・3月曜休
https://www.instagram.com/restaurant_hatanaka/
※料金の変動有