おうちごはんの大切さを発信

体にやさしい料理教室とおすすめ食材や調理器具の販売を行なってきた大山崎の［Relish］が、姉妹店の食堂をスタートさせたのは2019年10月。

もともと仕出し屋さんだった一軒家をリノベーションした空間で、月替わりの昼ごはんが味わえます。プレートの上に並ぶのは、主菜の春巻き、里芋と卵のハーブサラダ、ほうれん草とれんこんとひじきの白和えなど、どんな食材が使われているか一目瞭然の日常のおかず。ですが一口食べると、近郊で育った有機野菜、昔ながらの製法でつくられた発酵調味料など素材の良さにハッとして、食べ終わると元気をチャージした気分になります。

黒板で月替わりの昼ごはんに使われている素材を紹介しているのも、みんなの食卓を豊かにしたいと願う［Relish食堂］らしいところ。心と体と深いところでつながるおうちごはんの大切さを伝えたい、という森さんの思いが感じられます。

「始めて20年以上になる[Relish]の料理教室は、長年通い続けてくださる方が多いんですね。でも教室に通ってくださる人たちは、すでに食への関心が高い方ばかり。『料理教室なんてハードルが高いな』『子育て中は自分時間なんて持てそうもない』と思っている層に、おうちごはんの大切さを伝えるには…と考えた先の答えが［Relish食堂］でした」。

もともと子ども服のデザイナーをしていた森さんが、料理家の道へと転換したのは自身の出産がきっかけ。「子どもが離乳食に切り替わる時に、与える食材のことがすごく気になりだしたんです。成長する子どもの体は、日々の食べ物でつくられていくのだから、一つずつきちんと安心できるものを選びたいと、おうちごはんを見直して発信するうち、料理の仕事が広がっていきました」。

📍店舗情報
Relish食堂
レリッシュしょくどう
京都府乙訓郡大山崎町大山崎鏡田20-14
080-2522-4468
月曜休（祝日は営業＆翌火曜休）
11：00～15：00（LO／14：30）
※ランチは予約優先

実際に足を運んで得られる幸福感

森さんの原点である旧[Relish]から移転し、グンと広くなった土地に新生[Relish]が誕生したのは2021年。

 [Relish食堂] と歩いてハシゴできる[Relish] には料理教室だけでなく、雑貨や食品を扱うショップ、ギャラリーも併設され、教室に通わなくともお買い物を楽しむことができます。

[Relish]の庭を望む料理教室のスペースにはいつも、生徒さんたちの笑顔が溢れています。

「コロナ禍でオンラインの料理教室を試みたこともありましたけど、しっくりこなかった。リアルのレッスンを再開した時、嬉し涙を流してくれた生徒さんがいてね。やっぱりその場にいるから伝わることがあるって改めて気づいたんです。音だったり、香りだったり、会話だったり。その時の楽しい空気みたいなもの、幸福感をチャージして帰ってもらえる時間を、これからも大事にしていきたいです」。

また、さまざまなイベントの主催を精力的に行っている森さん。[Relish]の庭で、毎月10日に「Relishの庭市場」、毎週土曜9〜11時には「山崎ビオマルシェ」を開催しています。「Relishの庭市場」ではニット、布小物、革バッグなどのクラフト系と、フード系の作家さんが参加。「山崎ビオマルシェ」では、コーヒー、野菜、パン、お豆腐など生産者さんの顔が見える食材を紹介しています。

年2回の「天王山ファーム＆フードマーケット」は敷地を離れたJR山崎駅の南側広場で行われていて、毎回多くの人で賑わいます。

森さんが信頼する生産者さんやショップと出合える楽しいイベント、ふらっと足を運んでみてください。そこには森さんがみんなと共有したい、自分も大切な人も幸せになる豊かな時間が流れています。

📍店舗情報
Relish
レリッシュ
京都府乙訓郡大山崎町大山崎竜光49
075-953-1292
10:30～17:00
月曜休（祝日は営業＆翌火曜休）
※夏期・冬期休業あり